今年の2月、上の子が大学受験でした。
当日は(母だけ)付いてきてほしいという子どもに従って一緒に行動しました。
早いものでもう5月。
今日はあの日のことを振り返りたいと思います。
前泊した日のこと
移動するときは現地で何を食べるか、ホテルのサービスのこととか、観光場所の話をしていた気がします。
子どもは
「旅行じゃないんだよ」
と話を遮り、大学の話をしていました。
夫(運転手)はいびきがうるさいので一人部屋。
私と上の子で一つ部屋を取りました。

ホテルの場所がまぁまぁ歓楽街だったんですよ。
せっかく来たんだから、おいしいもの食べたいじゃないですか。
なのに子どもは
「おなかすいていない。たこ焼きでいい」
と言います。
夫は
「見たいテレビがあるから、5時に食べたい」
と。
仕方ないので、それぞれにお金を渡し、夕食は別行動に。
・・・疲れていたんでしょうね、私。
ご当地グルメと瓶ビール1本でいい気持ちになってしまいました。

足取り軽くホテルに帰ると、あからさまに嫌そうな子どもの表情。
いつもはこんなんじゃ酔わないんですけれど、申し訳ない。
ちょっと反省して夫の部屋に行くと、夫も酔って横になっていました。
私が部屋に入っていくと目を開けて
「酔ってる?あーあ。」
と立ち上ろうとしてベットから落ちてました、無表情で。
夫がめんどくさいので部屋に戻ったところ、子どもは勉強中。
邪魔にならないように隅で片付けをしていると、酔いもさめてきます。
「旅行気分だね」
と子どもが笑ったあと
「今更詰め込めないから、勉強はもういいよ」
と教科書を閉じたので、その日は早めに寝ました。
受験日当日
翌朝、第一志望の国立大学へは車で移動です(夫運転手)。
親子で大学に行ったら目立つかなぁ、と心配してましたが不要でした。
ホテルの朝食会場でも何組かの受験生親子を見たし、大学までの道中でも、たくさんの受験生親子を見ました。
試験日は大学の敷地内は立ち入り禁止なので、ホテルで待機。
12時のチェックアウト後、時間がまだあるので近くを歩きましたが、集中できず楽しめません。
試験が終わるちょっと前に迎えに行き、気持ちを抑えて待っていましたが、やっと見つけたその姿に力はありませんでした。
第一声の
「落ちると思う」
のセリフと、お通夜のような帰りの車中の空気は今でも忘れられないです。
そこからは後期で希望している大学の長所を探して、想像力を膨らませて楽しむしかありませんでした。
「一緒にいてくれたから安心した」
と後から言ってくれましたが。
そんな感じでしたから、数週間後の合格を手にしたときのうれしさといったら。
「勝って兜の緒を締めよ」
って考え方の私もこの時ばかりは一緒に喜びました。

はい、この時点では想像していません。
この後入学までまったく勉強しない我が子のことなんて(笑)。
受験期を振り返って
もうすっかり忘れかけていましたが、受験期はほんとにピリピリしてました。
我が子と自分を切り離して心をどっしり構え、支え、受け止めることに徹するしかありません。
受験を決めたのも、大学を選んだのも本人。
合格しても、不合格でも我が子の人生。
子どもを愛しているという気持ちは一つも変わりません。
子どもには申し訳ないのですが、本人が健康で人生を精一杯味わっていてくれたら私は満足。
その横で一緒に悩み、時には見守って、泣いて、笑って、自立するまでの伴走者でありたい。
これが受験のたびに湧き上がってくる気持ちです。

本日も最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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