美容室に行くとさっぱりもしますがリラックスもできるし、気分がよくなりませんか?
入院中の患者さんはなおさらです。
洗髪は気分転換やリラックス効果が得られ、提供した自分も達成感を得られる面白さがあります。
基本的な技術と必要物品は教科書で確認してくださいね。
今日は教科書に載っていない洗髪のコツを書き記したいと思います。
髪が長いときは頭を洗うイメージで泡立てて洗う

様々な患者さんがいるので、髪の毛の長さや頭の形もいろいろだと思います。
若いスタッフは長い髪の毛の人を洗うことが苦手だと話していました。
分かります。私も新人の頃は長い髪の洗髪が苦手でした。
髪の毛を洗う時はどんな髪の毛の長さでも、頭皮を洗えば大丈夫です。
頭を洗っていると自然に髪の毛にも泡が伝って一緒に洗えます。
髪の毛は泡で包み込む程度で大丈夫です、泡を流すときに一緒に汚れも落ちます。
そのため泡は重要です。
泡立ちをよくするために2度洗いをすることが多いです。
手はスナップを利かせて
新人の頃は素手(感染対策が十分ではなかったです汗)で、指の腹に力を入れてこすっていました。
今では手袋をして行い、そんなに力を入れていません。
とにかく手首をよく振るわせてスナップをきかせています。
そのときに、指先を立てて洗わないように。
爪が当たって痛いことと、指の当たる面積が減ります。
頭をイメージで八等分して、各ブロックを洗っていきます。(両手あるので右手で4ブロック、左手で4ブロックですね)
お年を召した方や、短髪の人の時は意識してより一層、力加減を調節しています。
耳の前やおでこのはえぎわは独立したブロックで洗う
患者さんが洗髪台に頭を突っ込んで洗う形の下向き洗髪の場合。
耳の前のもみあげ部分が見えにくいです。
また、おでこの生え際も、生え際ブロックとして独立したブロックとして洗うことも大切です。
後頭部はちょっと長めに
ベットで横になっている時間が多い方ですと、後頭部のかゆみがある場合が多いです。
後頭部はちょっと長めに洗いましょう。
上向きで流すときに耳に入らないようにタオルを使う

ベット上や上向きで洗髪する必要がある場合、流すときに耳に入らないように注意が必要です。
耳たぶをたたんで穴をふさいだり、綿球を詰める方法がありますが、いずれも私は苦手です。
仰向けで洗い流す時、フェイスタオルを細長くハチマキ状にたたんで額にのせます。
両側は耳の上を通るように垂らしてください。
このタオルで耳の穴をふさぎ、おでこの生え際やもみあげを流しています。
シャワーヘッドを持っていない方の手で、タオルを耳に押し付けてふさぎます。
結構しっかり流していますが、この方法で水が耳に入ったことはありません。
多少、耳の上にあるタオルにお湯がしみ込んでも、耳の穴には入らないので大丈夫です。
寝衣をぬらさないために湯の流れを手でコントロールする
ベテランになってくると、洗髪で寝衣をぬらすことはほとんどないです。
基本は首にタオルを巻き、ケープを掛けて寝衣の汚染を防ぎます。
患者さんが洗髪台に頭を入れて洗うような下向きで泡を流すときには、えりあし部分の時に気を付けなければいけません。
患者さんに横を向いてもらって左右半分ずつで洗い流す方法が一番スムーズです。
横が向けない患者さんの場合は、親指と人差し指をしっかり広げてえりあしの下に置き、ダムを造るイメージで流れる湯をせき止めてください。
手を頭頂部に向けて5センチほど素早く上に動かし、またもとの位置にもどして上に動かし、を繰り返しながら流すと襟元をぬらさずに泡を流すことができます。
お湯は看護師の手の少し上をめがけてかけるので、ダムの手が動くたびにシャワーも動かしています。
自分も匂いに癒されましょう

洗髪しているときは私も患者さんが持参されたシャンプーの香りを楽しんでいます。
使ったことのない製品をリサーチしたり、懐かしい製品に出会う日もあります。
アロマ系の匂いも大好きですし、甘いフルーツ系の匂いも結構いいものです。
男性の爽快系シャンプーも嫌いじゃないです。
洗髪中はよくシャンプーやコンディショナーの話題になります。
患者さんと一緒に癒されて、温かい雰囲気を演出しましょう。
美容師さんの技を味わう

最後に。
私はいつも美容師さんのシャンプー技術を受けながら、力の具合や手の動きなど観察していました。
意外だなと思ったのは、痛くないのにしっかり力が入っていることです。
洗う手も、流す手もホワン、としていません。
しっかり押さえるところは押さえて力を感じますし、手でお湯の流れをコントロールしているのが分かります。
その方が気持ちよく感じます。
まとめ
・長い髪の毛は頭を洗い泡で全体を洗う
・手首のスナップを利かす
・耳の前やおでこのはえぎわは独立したブロックで洗う
・後頭部はちょっと長めに洗う
・上向きで流すときに耳に入らないようにタオルを使う
・手で湯の流れをコントロールする
・自分も匂いに癒されましょう
・美容師さんの技を味わう
以上が洗髪技術の私のコツです。
そんなこと知っているよーって人も、そんな方法よりもっといい方法があるよって人もいると思いますが、ここでは自分のためにも覚書として残しておきます。
新人さんが少しでも楽しく仕事ができますように。
ありがとうございました。
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